韓国朝鮮研究コースへのお誘い

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 21世紀はアジアの世紀だと言われています。ところが,日本は経済の停滞から抜け出せず,また責任ある政治指導の不在などもあって,日本の将来に関しては悲観的にならざるをえない人も多いでしょう。

 ただし,希望がないわけではありません。本当の意味で日本と対等なパートナーとなりうる国が,アジアの中から登場してきていることです。すなわち隣国韓国の存在です。市場経済と民主主義という共通の価値観を共有し,ヨーロッパ統合を主導した独仏関係のような役割を,日韓関係がアジアの中で果たすことも今後は期待されます。もちろん,日本と韓国との間には歴史認識をめぐる問題が横たわっています。また,日本と北朝鮮との間にはいまだ国交がありません。どのような形で北朝鮮との国交を結ぶかは,日韓関係にも重要な意味を持っています。このように,日本と南北朝鮮との間には,過去から未来にわたる大きな課題と可能性が横たわっています。その課題に取り組み,その可能性を切り開くことに,世界,アジア,日本の21世紀がかかっていると言っても過言ではないでしょう。

 他方,韓国料理は今や巷にあふれ,キムチ,焼き肉,ビビンバなどを食する人は多いと思います。また,『猟奇的な彼女』『ブラザーフッド』など韓国映画のおもしろさに惹かれた人も多いでしょう。現在,1日あたり約1万人以上が日韓の間を行き来しています。「韓国は面白い」から「身近な韓国」へと変わりつつあります。ハングル文字を除けば,韓国体験には「違和感」はないような気がします。ただ,ちょっと待ってください。本当に日本と韓国の文化は似たところばかりなのでしょうか。本当の意味での韓国通ならば,違いをわかる必要があるでしょう。
 日本語を母語とする者にとって,韓国朝鮮語ほど,マスターするのに有利な言葉はありません。アルファベットに慣れてきた私たちにとって,確かにハングル文字には最初のとっつきにくさがあります。しかし,その文法構造の基本は,ほぼ日本語と同じであり,努力すればするほど,その上達はめざましいはずです。たとえ,前期課程で韓国朝鮮語を履修しなかったとしても,1年間,本当に集中してがんばれば,ある程度はモノにすることも可能です。