担当科目(平成16年度)
東京大学
- 言語情報科学演習 I, II(大学院総合文化研究科・言語情報科学専攻):音韻論・形態論に関する演習を行い、同時に論文作成の指導を行う。II では1年次の演習を踏まえ、音韻論・形態論に関する個別のテーマを取り上げて演習を行い、同時に論文作成の指導を行う。
- 言語情報解析演習 III(大学院総合文化研究科・言語情報科学専攻):この授業では,音韻論に関する最新論文を参加者の興味に合わせてハンドアウト形式で発表し合い,互いに議論し合うことで,各自の専門を深めつつ参加者全体の知識を広げることを目標とする。より具体的には,1)検討の価値のある良質な論文を見極める目を養うこと,2)音韻論のねらいや概要についての基本はもとより,多岐に亘る領域の最新の潮流を理解し,参加者の中で共有すること,3)データや分析法を検討することにより,議論の問題点や改善法など応用的な諸問題を追及しつつ,健全な批判精神を養うこと,4)発表の仕方や質疑応答を含む議論の仕方の基本を身に付けること,などを目指す。特に発表者は,論文著者の主張や議論を理解した上で,批判に耐えるだけの十分なアカウンタビリティーをもって臨まねばならない。
授業は原則として発表40分,質疑応答40分,連絡事項など予備時間10分の配分で進めることとする。当然ながら,評価は発表や質疑応答の仕方を見ながら,1)〜4)の達成度により決められる。なお,履修希望者は音韻論を中心とした言語学の基本が身に付いていることが前提となる。
- 言語科学基礎論 II(大学院総合文化研究科・言語情報科学専攻):この授業では,言語学の一部門である音韻論を扱う。目標としては,1)日本語や英語を中心とした自然言語の音韻体系・音韻現象を概観しつつ,これらが音韻理論によってどのように説明されるかについての基本的な知識や考え方を養成することと,2)様々な日本語や英語のデータを観察・検討することにより,分析の問題点や改善法など応用的な諸問題を追及することの2つが挙げられる。授業の進め方は講義形式を採用し,こちらで用意する教材を叩き台としてトピックごとに内容確認をしながら,随時ハンドアウトで補いつつ応用的な諸問題に関する考察を深めていく。音韻論がいかに身近な学問であるかを体験してもらいたい。評価は出席数・授業中の適切な発言・最終日に行う(一夜漬けの効かない)試験によって行うので,それ相当の積極的な姿勢が望まれる。その他,詳細については初日に行うガイダンスにて連絡する。
なお,この授業は4つの言語学入門講義の1つであり,言語学分野で修士論文を書く場合には必修科目(1年次に履修)となっているが,言語学以外を専門とする学生で音韻論の基礎を身につけておきたいという学生の履修も歓迎する。ただし,一般言語理論演習IIとの重複履修はできないので,内部進学生は注意すること。
- 一般言語理論演習 II(教養学部・言語情報科学分科):この授業では,言語学の一部門である音韻論を扱う。目標としては,1)日本語や英語を中心とした自然言語の音韻体系・音韻現象を概観しつつ,これらが音韻理論によってどのように説明されるかについての基本的な知識や考え方を養成することと,2)様々な日本語や英語のデータを観察・検討することにより,分析の問題点や改善法など応用的な諸問題を追及することの2つが挙げられる。授業の進め方は講義形式を採用し,こちらで用意する教材を叩き台としてトピックごとに内容確認をしながら,随時ハンドアウトで補いつつ応用的な諸問題に関する考察を深めていく。音韻論がいかに身近な学問であるかを体験してもらいたい。評価は出席数・授業中の適切な発言・最終日に行う(一夜漬けの効かない)試験によって行うので,それ相当の積極的な姿勢が望まれる。その他,詳細については初日に行うガイダンスにて連絡する。
なお,この授業は基本的に修士課程学生のための入門講義(大学院の言語情報科学専攻の「言語科学基礎論 II」との合併科目)である。学部生の履修希望者は,あらかじめ「言語情報分析論」またはそれに相当する入門授業を履修していなければならない。
- 人文基礎(言語)(教養学部・言語情報科学分科):この授業では人文科学の方法論として言語学の例を取り上げ,中でも人間の発する「音声」の分布や変化の法則を扱う分野(音韻論)の接近法を学ぶことを通して,現代言語学の目標や発想などを理解することを主眼とする。題材は日本語や英語に観察される身近な音声現象を扱い,方法論も特定の理論に左右されないものを用いるので,前提知識は不要である。教材もこちらで用意するので,特別な準備はいらない。ただし,毎回の授業では指定範囲を読んでくることを前提として話を進め,授業中の発言を評価に取り入れるので,積極的な態度が望まれる。評価は,授業参加の積極性40%,試験60%の配分にて決める。
- 一般言語学(教養学部・言語情報科学分科):この授業では,人間の発する「音声」の分布や変化の法則を扱う分野(音韻論)の接近法を学ぶことを通して,現代言語学の目標や発想などを理解することを主眼とする。題材は日本語に観察される身近な音声現象を扱うが,適宜英語や他言語の現象も紹介するつもりである。方法論も特定の理論に左右されない一般的なものを用いるので,前提知識は不要である。
毎回の授業の進め方としては,下記教科書の指定範囲を読んでくることを前提として話を進めるが,プリントにて補足する場合もある。なお評価は,出席や発言など授業参加の積極性30%,小テスト30%,期末試験40%の配分にて決める予定。
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