英語教育・外国語教育・第二言語習得に関する用語集
英語教育・外国語教育・第二言語習得に関する、基本的な用語、紛らわしい用語などを並べてみました。
言語能力の構造
Lado (1961), Carroll (1968)
Divisibility Hypothesis(言語技能:リスニング、リーディング、スピーキング、ライティング。構成要素:文法、語彙、音韻体系、書記体系).
批判:技術・知識はどのように統合されるのか示されていない。社会言語学的な文脈を無視している
Hymes (1972)
Rules of use.
Oller (1979)
Unitary Competence Hypothesis.
批判:特定の言語分野を認めていない。日本人の英語力では、聴解力が全体的な英語力の指標とはならない。
Canale & Swain (1980), Swain (1983)
1) 文法的能力
2) 社会言語的能力
3) 談話的能力
4) 方略的能力
批判:4つの構成要素の関連が述べられていない。社会言語学的能力、方略的能力は測定が難しい。
Van Ek (1986, 1987)
1) 文法的能力
2) 社会言語的能力
3) 談話的能力
4) 方略的能力
5) 社会文化的能力
6) 社会的能力
Bachman (1990)
1) 構成的能力
i) 文法的能力
ii) テクスト的能力 (テクストを作り出すために、それぞれの発話を結びつけるためのきまりに関する知識)
2) 語用論的能力
i) 発語内能力 (例:会話の方略、言語の機能)
ii) 社会言語的能力
特徴:能力と運用を両方考慮。4つの能力は互いに影響しあうとし、動的な過程を表現している
・ 「第二」対「第三」言語習得
・ 「第二言語」対「外国語」の習得
・ 「自然の」対「教授による」第二言語習得
・ 「能力(competence)」対「運用(performance)」
・ 「用法」と「使用」
・ 「習得」と「学習」
・Input-intake
・Cohesion/coherence
・Pidgin/ Creole
・インプット仮説
・アウトプット仮説
・インタラクション仮説
・Interlanguage
・Register(使用域)
・Expectancy grammar
【参考文献】 コリン ベーカー (著), 岡 秀夫 (翻訳). バイリンガル教育と第二言語習得. 東京:大修館書店, 1996.
Rod Ellis (原著), 金子 朝子 (翻訳). 第二言語習得序説—学習者言語の研究 東京:研究社, 1996.
岡秀夫(編). 英語のスピーキング(英語教育学モノグラフ・シリーズ). 東京:大修館書店, 1984.
田崎清忠・佐野富士子(編). 現代英語教授法総覧. 東京:大修館書店, 1995.
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